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【社長コラム】令するに文を以ってし 斉うるに武を以ってす
2019年3月9日
事前の相談のときは儀式を一切行わず火葬だけで済ませたい、という話だった。
しかしいざ葬儀が発生すると
「やはりお坊さんに拝んでもらいたい」ということになり
1日葬であるがセレモニーを行うことになった。
「弔いたい」という気持ちは誰しももっている。
そのような気持ちを形にするのが葬儀である。
薄葬(はくそう)という言葉ができたように
葬儀を簡略し簡単に済ます希望者が多いのが今の実情だ。
確かに葬儀を華美にすることは必要ないが
しかし質素にするのと、省略することを同じと勘違いしている。
古代から地域ごとに行われていた葬儀の行いには意味があり
遺された家族にとっても心のケアになっていたはずだ。
現在の葬儀社のスタッフはそのことを踏まえ
相談者や遺族へ葬儀の意味、価値を伝えていかなくてならない。
その大前提で、まずは経営者が従業員にそのことをしっかり理解してもらうように
朝礼や会議、普段の会話の中でも直接、伝えていくことが肝心だ。
令するに 文を以ってし
斉(ととの)うるに 武を以ってす
これを必ず取るという
孫子は「平素から仁義を訴え、
その上で規律と命令で治めることが必勝の方法だ」と、
教えが命令より勝ることを指摘する。
葬儀のカタチは自由になった。
だからこそ迷う人もでてくる。
あとで後悔しないよう、
「なぜ葬儀をするのか、葬儀をする意味はあるのか」
毅然と答えられる葬儀社を目指していきたい。
株式会社ヨコカワ 横川英士
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