【社長コラム124】道、天、地、将、法 ～事業は慎重に計れ～

今日はある「貸し式場」を見学させてもらった。
葬儀場には葬儀社が保有する「自社式場」と
使用料さえ払えば利用できる「貸し式場」がある（公営斎場の式場もこれに当てはまる）。
互助会のような大きい会社は、
集めた会員の積立金を資金に、次々と式場を建てて商圏を拡げていけるが、
地方の零細葬儀社にはそんな『人のお金』はないので、
貯蓄を取り崩したり、銀行から融資してもらったりするなど、１つの式場を建てるだけも大事（オオゴト）である。
見込みが外れれば、会社の存続に影響を与えかねず、
まさに「兵（投資）は国（会社）の大事にして、死生の地、存亡の道なり」である。
その貸し式場も、とても立派な建物で、かなり投資しているようだが、
あまり使われているようではないようだった。
もし、自社の物件だったと思うとゾッとする。
孫子は、先の「兵は国の・・・」のあとに５つの条件をよく計れと言っている。
一に曰く道（方針）、
二に曰く天（商機）、
三に曰く地（立地）、
四に曰く将（管理者）、
五に曰く法（仕組み）
小さくても、会社を傾かせていけないのが経営者だ。
地方の葬儀社はそのため巷にある「貸し式場」を利用させてもらいながら、
様子をみつつ慎重に事業を計っていかなければならないと思うのである。

株式会社ヨコカワ 代表取締役 横川英士
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