【社長コラム136】忍激の二字はこれ禍福の間なり ～ガマンを重ねること～

最近、歳のせいか、怒りやすくなった。
というより、我慢ができなくなったのかもしれない。
不思議と感情的になっているときも、冷静な自分がいて、
「おい、やめとけ、やめとけ」と警告しているのだが、
自暴自棄になっている自分は、抑えることができない。
小便と同じで、感情も締まりが効かなくなり、ダラダラとこぼれ落ちる。
だいたい感情に任せてやったことは、いい結果を生まない。
昔の人も言っている。
忍激（にんげき）の二字は、これ禍福の間（かん）なり
じっと耐え忍ぶか、カッと激情に任せるか、幸と不幸の分かれ目になる、と。
若いころ、温厚なお年寄りたちを見て、
自分も老いたら、自然と穏やかになるのだろうな、と思っていたが、そうでもないようだ。
変に処しては、まさに百忍を堅くして以って成るを図るべし
大家族がひとつ屋根の下で仲睦まじく暮らしている秘訣を訊ねると、
その家庭の人は、黙って「忍」の字を百ばかり書いて差し出した、とうエピソードがある。
冷静な判断を下し、春風のような穏やかさを持つには、
ガマンの年輪を重ねなくてはいけないのだ。

株式会社ヨコカワ 代表取締役 横川英士
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