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活き活き会員さん15|地域に、人々に、居場所を提供し続ける社会福祉士の神尾まり子さん

2021年9月9日

 

今回ご紹介する活き活き会員さんは社会福祉士の神尾まり子さんです。社会福祉の世界に出会ったきっかけから、現在の活動までお話してくださいました。

 

神尾さんが社会福祉の世界に出会ったのは、2000年(当時37歳)だったと言います。当時、アルバイト先の会社がヘルパー事業を立ち上げたそうです。その際に、神尾さんはこれまでの生活の中で、経験した「結婚」や「子育て」など、全てを含めて繋げることができるかもしれないと思い研修に参加。平日は事務のアルバイトをし、土日は訪問介護員2級・1級の研修を受講する多忙な日々が始まります。それからというもの、神尾さんは社会福祉の道をコツコツと、そして力強く進んでいきます。

 

大学では、1ヶ月に3本のレポートを作成し、翌月にはテスト。大学院では、寝る間を惜しんで論文を書き上げるというハードスケジュールをこなしてこられました。

 

なぜストイックに勉強を続けられたのか伺うと、「自分の不十分さに苦しんでいたから」という意外な言葉が返ってきました。神尾さんは、高校卒業後に山形から埼玉に出てこられて、結婚・出産を経験。その後、専業主婦として日々家庭を守る立場になります。当時は、仕事を辞めたことで社会との隔たりを感じ、迷子になっていたそうです。何をやってもうまくいかなかったり、自信が持てなかったりと心が乾いていたと言います。社会福祉の勉強を進めていくうちに、「人の役に立てる」と感じることがいくつもあり、それらが私を引っ張っていってくれたと言います。それは、まるで「自己肯定感を高める旅だった」と表現しています。

 

-旦那さんと営む珈琲豆店「自家焙煎珈琲豆の店lamp」(埼玉県熊谷市久下1丁目114)

 

 

-お店には愛犬・タロウもいますよ!

 

現在は、個人事務所で様々なお仕事をされていますが、その中心は「成年後見人業務」だそうです。他にも、フリーで活躍する社会福祉士たちと「有限責任事業組合 お多福」を立ち上げたり、居場所作りのためのサロンを作ったり。地域のために、人々のために優しい手を差し伸べてくれています。

 

  • 「有限責任事業組合 お多福」とは福祉専門職による見守りサービスです。身寄りがない、頼れる親族がいない、子供が遠方ですぐに駆けつけてもらえない等、現代社会において多くの方が抱えている不安の解決の道筋を作ってくれます。具体的には、見守り支援事業・財産管理・任意後見・死後事務・遺言執行者等を組合として担う事ができるそう。ご関心のある方は、ぜひご相談してみてくださいね。℡090-9804-2929(代表)

 

  • 成年後見人制度とは=精神上の障害により、判断能力が不十分な人を支援するための制度。判断能力の程度によって、後見・保佐・補助の3つの類型に分けられる。
  • 精神上の障害とは=身体上の障害を除く、全ての精神的障害を含む広義の概念であり、認知症・知的障害者・精神障害者のほか、自閉症、事故による脳損傷、脳の疾患を原因とする精神的障害等も含む。

 

最後に、これまでを振り返り「かなり遠回りしましたが、人生の中に失敗はないと思います。迷子になった時期があったとしても、プラスに転じることさえできれば、失敗なんてことはない。全部力になります」と力強いメッセージを頂きました。

 

今回の取材を通して、私たちの身近には社会福祉士さんという味方がいることを再確認する機会となりました。

 

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